大質量星の最後

SN2014J in M82

左の画像は過去画像。右の印の星は過去画像には現れていない。これが超新星である。


生まれた時の質量で星の進化はことなる。

図 初期質量によって異なる星の進化

星は永遠に輝き続けるわけではない。我々にとって身近な星である太陽も例外ではなく、50億年後には寿命を迎える。星にも重い星や軽い星が存在するが、質量によってその最期は異なる。

 

太陽のような星の最期は燃料である水素が底をつきるとヘリウムコアと水素が主成分の外層とそれらの境界に当たる燃焼殻との複合構造となり、それぞれ別の動きをする。コアが核融合の効率をあげようとどんどん収縮し高圧になっていくにつれ燃焼殻付近の圧力勾配がきつくなる。そうすると星全体が押し出される為外層は大膨張して低圧、希薄になる。この進化の過程にある星を赤色巨星と呼ぶ。この時外層は重力による束縛が弱い為宇宙空間へ放出されていき静かにその生涯を閉じる。そのガスが惑星状星雲(左の写真 こと座M57)を形成し、中心に残ったコアは白色矮星として光り輝く。

 

 

 

 

では太陽より重い星はどのような最期を迎えるのだろうか。

元素合成が起こる条件は温度だ。元素ごとに着火点「燃焼温度」が存在し一般的に重い元素ほど燃焼温度は高い。

太陽より重い星はより中心部を高圧にすることができるので次々と重たい元素をつくることができる。しかし通常の恒星の核融合反応では結合エネルギーが最高である鉄の原子核までしか作ることができない。星の内部で鉄が生成されると星は自らの重力で潰れ、大爆発を起こす。これが超新星爆発だ。つまり超新星爆発とは太陽よりも重たい大質量星の最期なのである。ではその超新星爆発のprocessについて詳しく見ていこう。